2009/06/24

あの頃の右翼

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匿名 さんのコメント...

三島由紀夫が自衛隊員の決起を促すために
市ヶ谷自衛隊総監部に乗り込んだのは、
昭和45年11月25日であった。

三島がバルコニーに登場する。
事件を聞きつけたTV局のヘリコプターが
上空を旋回し、騒然とした雰囲気になった。
これでは三島の声は届かない。
苛立った三島は、「静聴しろ、静聴ツ」とか、
「静聴せい、静聴せい、静かにしろ」と叫ぶ。
しかし聴衆からは、「聞こえねえぞ」
「ばかやろう」「下へ降りてきてしゃべれ」
という罵声が返ってくるばかりだった。

バルコニーから総監室に戻った三島は、
誰にともなく「仕方がなかったんだ」
とつぶやいて、切腹の準備を始めた。
上着を脱いで上半身裸になった彼は、
「やあっ」と凄まじい気合いを入れて、
短刀を臍の下に突き刺した。
介錯を命じられていた森田必勝は、
首を切り落とすことはできなかった。
剣道の心得がある古賀浩靖が、
一刀のもとに三島の首を切断した。
三島由紀夫は45年の生涯を終えた。
まさに壮絶な死であった。